木の温もりを感じてほしい

夏号の木ままに訪問は、前号でご紹介した家具を製作されている高山市にある「森の自然学校」の工房へ伺いました。

村瀬 初めて伺った時にとても良質な家具(テーブルやチェア)を制作されていると思い、ぜひ当社のお客様にもその品質を体感して頂きたくて今回掲載させて頂こうと思いました。

稲本社長 それは光栄ですね。家具メーカーは沢山ありますが私たちが目指しているのは、お客様と一体となって家具を造りあげる事です。もちろん完成品も販売していますが、サプライズとしてお客様と一緒に造る事も出来ます。コミュニケーションを取りながら造っていけば木の特長を生かした家具の提案も出来ますし、お客様ご自身が造ることでコスト面も抑える事が出来ます。

村瀬 お客様の要望が反映される家具を造られているので既製品を販売している家具屋さんとは違うわけですね。

稲本社長 家の空間があっての家具ですから、これからは新築やリフォームの際に工務店さんと一緒に空間もプロデュースする事が大切になってきています。

和仁デザイナー 家具を造る時は見た目の美しさ、軽さ、座わり心地の良さなど、使う人の目線に立っています。また無垢の木は傷や汚れ、ひび割れなども容易に修繕する事が出来るので長い間使って頂けます。

村瀬 造り手の思いが伝わる家具はなかなか無いですね。家具も私たちが建てる家と同じで、メンテナンスをしながら長く使っていく物なんですね。それに良い物だと豊かな気持ちになると思いますし次の代にも引き継いでいけるようになりますね。

村瀬 家具に対してのこだわりをお聞かせ下さい。

稲本社長 家具は手に触れる物なので人間にとって馴染みのある無垢の木で造るべきだと思っています。一度買えば一生物ですし安心感や豊かな気持ちになる事を感じてもらえる家具造りを目指しています。

和仁デザイナー 無垢の木は木目の美しさや節の味わいなど一つとして同じ物が存在しません。そんな自然の持つエネルギーを感じていただける家具を造っていきたいす。

村瀬 家具をデザイン(設計)する時に気を付けている事は何ですか。

和仁デザイナー 自然の木を使うのでデザインの制限が出てきますが職人さんとコミュニケーションを取ることで理想に近い形に仕上げていく事が出来ます。又、図面だけでは表現出来ない微妙なラインや曲線、肌に触れる感覚も大切です。デザイン力と職人さんが一体となってより良い商品をお客様に提供出来る、これが当社の強みですね。

村瀬 「森の自然学校」とは名前のとおり学校なのですか。

稲本社長 「森の自然学校」は会社名になります。お客様に木のことを学んで欲しいとの思いから学校と命名しました。学ぶことにより木の良さが分かり無垢の材料を使った家具の良さも分かってもらえると思っています。他の家具メーカーと違い、学びながら家具造りに参加出来る会社(学校)という事です。

和仁デザイナー セミナーや体験学習なども開催しています。材料を選ぶところから始まり、道具を使って木を削ったりして自分の椅子を造る事が出来ます。

稲本社長 最近の子供たちは木に触れる機会がとても少なくなってきています。こちらからアピールをして木育していかなければ無垢材を使った家具や木の家を造ろうとは思ってもらえませんからね。

村瀬 「こだわりの家通信」を読まれているお客様に一日体験などのご案内はできますか。

稲本社長 椅子などは一日で造る事は出来ませんが、セミナーに参加されている方が造っている作業風景の見学や、お子様にはカブトムシのミニチュアの家を造ったり出来ます。ぜひ参加してもらいたいですね。

和仁デザイナー セミナーや体験などに参加してもらう事によって造り手の顔が見えるのでより一層家具を大切に使って頂けるようになるのではと思っています。


ダイニングセット

クッション付きのチェア

いくつものノミを使い分ける

訪問後の感想

ショールームの喫茶コーナー
左から村瀬社長・稲本社長・和仁デザイナー

工房では職人さんが椅子を造っている所を見学させていただきました。数種類のノミや鉋(かんな)を駆使し微妙なラインを造り出していました。私も完成した椅子の座り心地や軽さを実感し、思わず自宅の椅子を買い替えたくなりました。商品は村瀬建築のショールームに展示してありますのでご興味のある方はお気軽に村瀬建築にお問い合わせください。

家具デザイナー
和仁 義治
高校、大学と建築工学を学び東京の建設事務所に就職。
父親が建具職人というのもあり子供のころから木との関わりが深く、建築における家具も空間を構成する一つのピースとの思いから、家具デザイナーに至る。