東濃桧 それはブランドの証し

新春号の木ままに訪問は、恵那市にある、木Point(キー・ポイント)社様にお伺いしました。
木Point社様は村瀬建築が木材を買い付けに行く木材市場です。主に東濃桧を取り扱い、優良な木材が全国から集まって来る市場です。室町時代からこの地方で産出される東濃桧は高級品として有名で、その特徴は淡いピンク色で艶があり、香り高く気品がある桧です。

村瀬 木Point社様の創業はいつですか。

片田センター長 21年前(平成6年)国産木材産地体制整備事業の一環として、国や岐阜県、恵那市の協力によって設立された、大工さんや工務店、材木屋さん向けの東濃桧がメインの木材市場です。地産地消の観点から、まずは地元の人に東濃桧の良さを知ってもらい、安心して木材を購入して頂くために価格をオープンにし、お値打ちに提供できる市場を設立しました。

村瀬 木Point社様が設立される以前は地元の木材はどうしていたのですか。

片田センター長 地元の木材は名古屋の木材市場に卸していました。その木材を地元の人たちが名古屋まで買い付けに行っていました。当社が設立されてからは製材屋さんは製品化された木材を当社へ卸したついでに、近くの材木市場で丸太を積んで帰れるので効率が良くなったことで、木材の値段も抑える事が出来、他社よりも販売手数料を低く設定することが可能になり、より一層お値打ちに買えるようになりました。

村瀬 お客さんは地元の方が多いですか。

片田センター長 創業当時は地元の方々が多かったのですが、今では北は北海道から南は鹿児島、海外では韓国の方も買い付けに来られます。この間はフロリダから見学にも来られましたよ。納入業者も近郊の15社程度から全国70社近くにまで拡大しました。

村瀬 この桧の柱はとても良質な木材ですけど価格はいくらですか。

片田センター長 当社の販売方法はセリ売りです。セリと言っても普通のセリとは違い、セリ下がり方式なので価格はどんどん下がって行きます。木材全てに価格が提示してあるので安心して購入して頂けますし、木材の価格は効率化の成果により創業当時に比べて3分の1ぐらいまで抑えることができたのでとてもお値打ちに買って頂けると思います。毎月第一、第三土曜日に定例市が開催され、多い時には500~600人のお客様が良質な木材を求めに訪れます。

村瀬 こちらのコーナーには大黒柱が多く取り揃えてありますね。価格も随分と安いですし。

片田センター長 本格的な無垢材を使う方も少なくなってきていますが、全国にはまだこの様な材料を使う方がみえるので取り揃えてあります。取り揃える事で、口コミで広がりお客様も増えています。大黒柱の価格も随分安くなりました。これだけ木材が安くなっているのに住宅の価格が昔とさほど変わっていないのは1件分に使う木材代よりも水回り関係の方にお金が掛かってしまうからですね。

村瀬 お客様が何を主にするかによって家造りが変わってきますし、良質な木材をふんだんに使ってもそれほど高くならないという訳ですね。

片田センター長 東濃桧は削った時の香りや木目の詰まり具合、見た目の美しさが人気です。桧の産地である九州の方々が好んで買い付けに来られるほどです。

村瀬 九州と違ってこの地方は気候が寒いので木の生長が遅く年輪が細かいですし、油化があるので粘りがあり水に強いのも特徴ですね。桧以外の木材は何を扱っていますか。

片田センター長 秋田杉や吉野杉、欅(けやき)などもありますし、外材ではブビンガ、ウォールナット、ホワイトウッドもあります。最近はこういった木材を使わず、SPF材(2×4工法)で家を造る事が増えてきています。SPF材とはスプルス(エゾ松)・パイン(松)・ファ(もみ)の頭文字をとった名称でで集成材の事です。この材料は水に弱く反りやすいのが特徴で、日本の風土にはあまり適していないです。

村瀬 その点、桧は耐久性もあり反りも少なく湿気にも強いので建築の構造体には最も適した木材ですし価格も集成材とさほど変わらないのでお客様には桧をお勧めしたいですね。

片田センター長 それに、木材を使う事は環境整備に貢献することにも繋がってきますから、私たち木Point社が皆さんにいろいろな情報を発信して大手にも負けない知識を養っていくことが大切になります。大工さんや工務店さんの発展に役立ててほしいです。

村瀬 そうですね。木材を使う事で山に人が入り整備され、また新たに気が植えられることによって、山が生きてきます。木の家を建てる事で環境にも貢献できるという事ですね。
私たち建築会社がもっとお客様に木の良さを知って頂けるような家を造り出していかなければいけないですね。


木目が美しい秋田杉

良質なヒノキの柱

市場内には木材がずらりと並ぶ

訪問後の感想

左から木Point社様 片田センター長と村瀬社長

株式会社ヨシダヤ 西村
 訪問当日は定例市の前日で、皆さんが慌ただしく準備をされている最中でしたが初めて訪れた私にも皆さんが笑顔で挨拶をしてくださりました。材木市場には何度か訪れた事はあるのですが、これだけ活気のある市場は無かったです。私の質問にも丁寧に答えていただきましたし、今日の訪問で東濃桧というブランドの家に住みたいと思いました。