岐阜商業高等学校体育館・格技館非構造部材耐震補強及びその他工事
岐阜商業高等学校体育館・格技館非構造部材耐震補強及びその他工事

施工事例

岐阜商業高等学校体育館・格技館非構造部材耐震補強及びその他工事

<工事概要>

発注者:岐阜市

工事場所:岐阜市鏡島南2丁目7番1号

工  期:平成28年6月~11月

構  造:体育館 鉄筋コンクリート造3階建て 延べ床面積2,605.41㎡

    :格技館 鉄筋コンクリート造2階建て 延べ床面積1,050.00㎡

工事内容:体育館:特定天井対策工事、非構造部材耐震補強工事、窓ガラス改修工事

    :格技館:非構造部材耐震補強工事、樋改修工事、屋上防水改修工事、浴室及びシャワー室改修工事、部室ドア改修工事、駐輪場屋根改修、窓ガラス改修工事、機械設備工事

工事期間:5か月

工事金額:約4710万円(消費税別途)



JR西岐阜駅近くの岐阜市立商業高等学校の体育館と格技館の耐震補強や浴室改修等を施工しました。

体育館の特定天井対策工事とは、脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井の事で、

①吊り天井②天井高さ6m超③水平投影面積200㎡超④単位面積質量2kg/㎡超⑤人が日常利用する場所の5条件に全て当てはまるものをいいます。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、体育館や劇場などの大規模空間を有する建築物のうち比較的新しい建築物も含めて天井が脱落する被害が生じ大切な人命が失われました。

この被害により平成25年7月に法律が改正され、「特定天井」に該当する場合には法律の技術基準に従って脱落防止対策を行うことが義務づけられました。

特定天井対策工事の方法は直天井化、ルーバー等による視覚的配慮、耐震天井を新設、軽量柔軟な天井を新設、天井を一体化、既存補強して耐震天井へと改修、落下防止措置の7通りあります。

今回は既設天井を撤去し躯体が現しになる直天井化の採用となりました。

設計では天井撤去後、天井裏スラブに張ってある木毛セメント板を塗装する事になっていましたが、

実際は木毛セメント板の代わりにスタイロフォームという断熱材が貼ってあり施工方法を変更することとなりました。

色々な方法を検討した結果、予算や美観を考慮してノンフロンのウレタンフォームを吹付ける事になりました。



非構造部材耐震補強工事では棚やスピーカーなどの転倒・落下防止に金物で固定したり、内壁のひび割れ・浮き・欠損の改修をしました。

内壁改修方法は今までの施工事例で紹介させていただいた外壁改修と同じで、ひび割れ補修はシール工法・自動式低圧エポキシ樹脂注入工法・浮き補修は注入口付アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法、

欠損補修はポリマーセメントモルタルを充填しました。



格技館の樋改修は軒樋全てと竪樋一部を取替、屋上防水改修工事は既設ゴムシート防水の撤去をしながら仮防水のポリマーセメント系塗膜防水を施し、

合成高分子ルーフィングシートを接着工法にて施工しました。

ルーフファン立上りや屋根端部・見付にはウレタン塗膜防水にて改修、ルーフドレインも取替ました。

格技館の屋根は波のデザインで波の数14、頂点間約2.5m、高低差約0.9mを歩く際はちょっとしたアトラクションのようでした。

浴室改修工事では、既設コンクリートの壁・天井以外は全て撤去し給排水配管・水栓・シャワー・浴槽・洗面台・洗濯機パン・脱衣棚・換気扇・照明器具(別途工事)の取替、

土間コン打設、床壁タイル張、ドアを引違に取替ました。

シャワー室改修工事では、和式トイレ3カ所分をシャワー室と更衣室に改修しました。

部室のドアは既設枠の上から新しいドア枠をカバー工法にて取付てドアの交換をしました。

駐輪場屋根改修工事では、既設の骨組みをそのまま再利用し、ポリカーボネート製の透明の屋根板のみ取替えました。



今回の改修工事により生徒さんや利用者の皆さんが安心して快適に使っていただけたら幸いです。

【体育館】着工前

5か月(工事期間)

約4710万円
(消費税別途)

【体育館】完成

【体育館】床養生
【体育館】棚足場撤去
【体育館】ウレタン吹付工事
【格技館】屋上防水工事:施工前
【格技館】仮防水:プライマー塗布
【格技館】仮防水:塗膜防水塗布 1層目
【格技館】仮防水:塗膜防水塗布 2層目
【格技館】シート防水:下地調整
【格技館】シート防水:接着剤塗布(下地面)
【格技館】シート防水:接着剤塗布(シート裏面)
【格技館】シート防水:シート敷設
【格技館】シート防水:シート端部溶着
【格技館】屋上防水工事:完成
【格技館】部室ドア改修工事:完成